「左様ならば、ごきげんよう」 その一
先週末は荒天の中、長らく勤めて頂いた代診医の先生に会いに出かけた。最後の勤務日だったのだ。十年以上お世話になったが、何しろ休日に代わって貰うので、私とは初対面だった。スタッフから聞いてもいたけれど、実際絵に描いたように柔和な方だった。「御礼です」と菓子入りの小袋を差し出すと、「いやぁ、嬉しいわぁ!」と喜んでくださる。彼は男性なのだが、そのノリがちょっと関西のおばちゃん的なふんわりした感じで面白く、育ちの良さが垣間見えた。ちゃんとご挨拶できてよかった。その日は愛犬が急病になるなど、慌ただしく落ち着かない状態から始まったが、休日でもたまたま専門医の予約が取れ原因がわかり、ほっとしていた。それで職務を果たせた訳だ。誰であれ「お別れ」の際にはきちんと挨拶を交わすこと。できればお花など渡すこと。立場の上下は関係ない。そんな流儀が身についた訳の一つは、しなかった事への悔恨だろう。
「左様ならば、ごきげんよう」 その一
先週末は荒天の中、長らく勤めて頂いた代診医の先生に会いに出かけた。最後の勤務日だったのだ。十年以上お世話になったが、何しろ休日に代わって貰うので、私とは初対面だった。スタッフから聞いてもいたけれど、実際絵に描いたように柔和な方だった。「御礼です」と菓子入りの小袋を差し出すと、「いやぁ、嬉しいわぁ!」と喜んでくださる。彼は男性なのだが、そのノリがちょっと関西のおばちゃん的なふんわりした感じで面白く、育ちの良さが垣間見えた。ちゃんとご挨拶できてよかった。その日は愛犬が急病になるなど、慌ただしく落ち着かない状態から始まったが、休日でもたまたま専門医の予約が取れ原因がわかり、ほっとしていた。それで職務を果たせた訳だ。誰であれ「お別れ」の際にはきちんと挨拶を交わすこと。できればお花など渡すこと。立場の上下は関係ない。そんな流儀が身についた訳の一つは、しなかった事への悔恨だろう。