Ⅵ:ホメオパシー枕草子

「すべて世は事も無し」 その

表面化している現象と、それを起こす潜在的な要因がある。その関係は複雑だし、正確な予測は無理だ。先を思うと不安でない方が不思議なご時世だ。でも世の中には、大抵「大丈夫」と感じる過度に楽観的な人がいる。大抵「絶望的」で過度に悲観的な人もいる。問題を「隠し」自分を誤魔化す人、全て「コントロール」してやり抜こうとする人、「パニック」になるがすぐ忘れる人などもいる。ホメオパシーでは「マヤズム」と呼ぶ10種に分類するのだが、このような反応パターンは人に宿る「生命エネルギー」の質に寄るとされる。国民性にも反映する。悲観的よりも楽観的な方が生き易い。だけど起きている現象に無関心で能天気に過ごすのは、全然良くない。気づいていて声を上げないのも同じだ。だから私はちょっぴり今のフランスのあり方が羨ましい。気づいて、声を上げて、動く。そうしてやっと腹の底から言えるかもしれない。「すべて世はことも無し」。

ロバート・ブラウニング「春の朝」/上田敏訳

「すべて世は事も無し」 その

表面化している現象と、それを起こす潜在的な要因がある。その関係は複雑だし、正確な予測は無理だ。先を思うと不安でない方が不思議なご時世だ。でも世の中には、大抵「大丈夫」と感じる過度に楽観的な人がいる。大抵「絶望的」で過度に悲観的な人もいる。問題を「隠し」自分を誤魔化す人、全て「コントロール」してやり抜こうとする人、「パニック」になるがすぐ忘れる人などもいる。ホメオパシーでは「マヤズム」と呼ぶ10種に分類するのだが、このような反応パターンは人に宿る「生命エネルギー」の質に寄るとされる。国民性にも反映する。悲観的よりも楽観的な方が生き易い。だけど起きている現象に無関心で能天気に過ごすのは、全然良くない。気づいていて声を上げないのも同じだ。だから私はちょっぴり今のフランスのあり方が羨ましい。気づいて、声を上げて、動く。そうしてやっと腹の底から言えるかもしれない。「すべて世はことも無し」。

ロバート・ブラウニング「春の朝」/上田敏訳