Ⅵ:ホメオパシー枕草子

2023: A Space Odyssey その一

 整理整頓好きなもので、箪笥・本棚・クローゼットに小箱・籠の類も、ちょいちょい中身を吟味する。というと大げさだが、たとえ小箱の中でさえ、ぎゅうぎゅう詰めは嫌なのだ。クローゼットは衣替えで風を通しつつ、長年着ない洋服を選び、誰かに貰って戴く。着物も同じで、遊びで買った帯などは差し上げる。ただ今でも大切なものは残されて、好みがわかるのと同時に、箪笥にスペースができる事自体が嬉しい。「スペースって何?」「将来そこに何か入れられる余白」と自問自答する。スケジュール帳然り、私にとって「スペース=余白」とは、未来に向けて解放された場所なのだ。いつかまたモノやコトが入る時空間を確保する。ぎゅうぎゅうに詰め込んではいけない。今在るのは既知のもので、これから訪れるのは未知のもの。テリトリーは把握して、カオスな世界に飛び込む。骨董市で見つけた小箱の中のレターセット類を触りつつ、己のサガについて思い馳せる。

小箱は溜まっていく。

2023: A Space Odyssey その一

 整理整頓好きなもので、箪笥・本棚・クローゼットに小箱・籠の類も、ちょいちょい中身を吟味する。というと大げさだが、たとえ小箱の中でさえ、ぎゅうぎゅう詰めは嫌なのだ。クローゼットは衣替えで風を通しつつ、長年着ない洋服を選び、誰かに貰って戴く。着物も同じで、遊びで買った帯などは差し上げる。ただ今でも大切なものは残されて、好みがわかるのと同時に、箪笥にスペースができる事自体が嬉しい。「スペースって何?」「将来そこに何か入れられる余白」と自問自答する。スケジュール帳然り、私にとって「スペース=余白」とは、未来に向けて解放された場所なのだ。いつかまたモノやコトが入る時空間を確保する。ぎゅうぎゅうに詰め込んではいけない。今在るのは既知のもので、これから訪れるのは未知のもの。テリトリーは把握して、カオスな世界に飛び込む。骨董市で見つけた小箱の中のレターセット類を触りつつ、己のサガについて思い馳せる。

小箱は溜まっていく。