Ⅵ:ホメオパシー枕草子

「変身!」 その

 ジェームス・メリーは「自分を取り巻く自然をただひたすら吸収していく」と繰り返す。「全て極小のアイスランドの植物と雄大な氷河や山のコントラスト」を「枯れる前に冬に備えて保存するある種の主婦のよう」に「刺繍で永遠に」残したいと言う。「何かが半分できていて、残りの半分が別のものの状態にたまらなく惹かれる」として「植物なのか動物なのかわからない段階」を「喜びを感じる境界」だとも言う。ホメオパスとして眺めると、彼は「植物」的な人だ。繊細でエレガントな擬態する植物。それこそ“植物なのか人間なのかわからない段階”だと言える。ところでビョークの近作「fossora」は「fossore=掘る人」の造語らしい。ジェケ写の彼女は、多肉植物か茸の中で胞子を被った「真菌類」の妖精みたいだ。「真菌類」の「感覚」は「掘る、穿つ」である。でも毎度「変身!」を繰り返す「仮面」の人と言えば…やっぱり「昆虫」じゃないかしら?

「変身!」 その

 ジェームス・メリーは「自分を取り巻く自然をただひたすら吸収していく」と繰り返す。「全て極小のアイスランドの植物と雄大な氷河や山のコントラスト」を「枯れる前に冬に備えて保存するある種の主婦のよう」に「刺繍で永遠に」残したいと言う。「何かが半分できていて、残りの半分が別のものの状態にたまらなく惹かれる」として「植物なのか動物なのかわからない段階」を「喜びを感じる境界」だとも言う。ホメオパスとして眺めると、彼は「植物」的な人だ。繊細でエレガントな擬態する植物。それこそ“植物なのか人間なのかわからない段階”だと言える。ところでビョークの近作「fossora」は「fossore=掘る人」の造語らしい。ジェケ写の彼女は、多肉植物か茸の中で胞子を被った「真菌類」の妖精みたいだ。「真菌類」の「感覚」は「掘る、穿つ」である。でも毎度「変身!」を繰り返す「仮面」の人と言えば…やっぱり「昆虫」じゃないかしら?