Ⅵ：ホメオパシー枕草子

別段ホメオパシーに限らないが、本質的治療が奏功すると暫くは凡ゆる排泄が増える。この排泄とは不要物を出す意味であり、源のエネルギーの乱れが下流に行けば、尿・便・鼻汁・汗など身体の代謝産物が増える。また感情が迸り、夢を見たりもする。夢見は子供の頃によく有るが歳と共に減る。精神の新陳代謝の表れか。今まさに夢を見ていると自覚するのは「明晰夢」と言う。私にはこれが時たまあって、意思で操作できもした。幾つか印象的なものがある。一つは数年前スリランカ滞在中、アーユルヴェーダ・リトリートで見た夢：「私は知人女性と話していた。彼女は終始憂鬱そうな顔つき、その内ふっと姿が消えた。他の人に尋ねると、患ってICUにいる筈と言う。ではさっき話していたのは誰？まさかの生霊？ここは生と死の間の世界なのか？ならば死んだ人に会えるかもしれない。おばあちゃんに会いに行こう！」。夢ながら思い切った判断をして、私は行動に移した。