ハレとケとケガレ その二
このハレとケとケガレの定義については諸説あるらしい。民俗学者柳田國男が提唱した「ハレ/晴=非日常」と「ケ/褻=日常」は、かつての日本ではっきり区別されていたと言う。「ケガレ/穢れ・褻枯れ・気枯れ」の概念が交ぜられたのは後の話で、様々な議論がある為省略するが、「生命エネルギー=気」を扱う私には、「ケガレ/気枯れ」の当て字がしっくりくる。WBCに話を戻すと、3月11日第三戦の先発は、奇しくも12年前のこの日に陸前高田市で津波に遭い、父と祖父母を亡くした佐々木朗希投手であった。彼の特番では、見渡す限り更地になった自宅・学校・グラウンド、美しい思い出だけの海辺と、今も親しい幼馴染達との微笑ましい時間が紹介された。未曾有の災害で、人も場所も多くの「気」が枯れた。散らばった人達の「気」は其々の場所で日常を繰り返し、巡り巡って、この上ない晴れの舞台に結集し、私たちの「気」も巻き込んで発散させくれる。
ハレとケとケガレ その二
このハレとケとケガレの定義については諸説あるらしい。民俗学者柳田國男が提唱した「ハレ/晴=非日常」と「ケ/褻=日常」は、かつての日本ではっきり区別されていたと言う。「ケガレ/穢れ・褻枯れ・気枯れ」の概念が交ぜられたのは後の話で、様々な議論がある為省略するが、「生命エネルギー=気」を扱う私には、「ケガレ/気枯れ」の当て字がしっくりくる。WBCに話を戻すと、3月11日第三戦の先発は、奇しくも12年前のこの日に陸前高田市で津波に遭い、父と祖父母を亡くした佐々木朗希投手であった。彼の特番では、見渡す限り更地になった自宅・学校・グラウンド、美しい思い出だけの海辺と、今も親しい幼馴染達との微笑ましい時間が紹介された。未曾有の災害で、人も場所も多くの「気」が枯れた。散らばった人達の「気」は其々の場所で日常を繰り返し、巡り巡って、この上ない晴れの舞台に結集し、私たちの「気」も巻き込んで発散させくれる。